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2011年05月24日

[5月21日の日記]もう一度「公害問題」から学ぼう!

[5月21日]

 私が大学生だった頃(70年代後半)、高度成長のあおりで続発していた「公害」がきわめて大きな問題になっていた。企業が、有害な物質を、煙や排水の形で、空や海に放出したい放題。そのために、ぜんそくになる人はでるわ、ヘドロまみれの海ができるわで、ついには有機水銀中毒でたくさんの人が死んだり重い病を背負うことになった。


 その時、もちろんその「公害」自体も問題だったのだが、(1)公害企業にお金をもらって「ありえない」学説を主張する学者がいた、(2)企業や国がなかなか責任をとろうとせず被害を受けた人が救済されるのにとんでもない時間がかかった、ということが、若い伊藤悟の脳裏に強烈に印象に残った。

 そして今、30〜40年前の「公害」で起きたことと、全く同じことが今起きていることにがく然とする。「公害」から何も学べなかった、この国の官僚・政府・企業たちに腹を立てると同時に、自分も何をしてきたのかと問わざるをえない。


 例えば(1)、「海にヘドロや有機水銀を垂れ流しても、広い大洋の中で薄まり、拡散してしまう」(同様に空に出してもだいじょうぶ)……これって、放射性物質が入った汚染水を大量に福島第1原子力発電所から流した時に聞いたことあるよね。


 それから(2)、水俣病がチッソという企業が海に垂れ流した有機水銀が原因だと証明されるのに、何十年とかかった。有機水銀説を唱える熊本大学の一部の学者は、医学会からつまはじきされ、バッシングさえ受けた〜「チッソ」の利益を守るためである。ご用学者は「風土病」だとさえ言った。今も、原子力発電の危険性を訴え続けた学者たちは、学会や研究室の中で排除され、メディアからまだまだ不当な扱いを受けている(特にテレビ)。


 そうそう、光科学スモッグ(工場や自動車の排気ガスの成分が紫外線の影響で有害なものに変わり、呼吸や筋肉等に影響を与える)で、グランドにいた子どもたちがバタバタ倒れた時も(子どもたちにより悪影響)「最近の子どもがひ弱になっただけ」というとんでもない学者がいたっけ。これも、校庭で浴びる放射線量の基準を上げて子どもたちを「殺そう」としている今の状況に似てる。

 これからもし、放射性物質が放出され続け、それによって「直ちには影響ない」けれど、5年、10年、20年……後にガンなどの病気となって現われても、きっと政府や東京電力は、その因果関係を認めずに、多くの人が泣き寝入りになってしまうことだろう。これも水俣病を初めとする公害の被害者の方たちと全く同じ構造。

 そうだ、情報を隠しまくるところもそっくり。チッソは、内部でやっていた有機水銀の研究結果も、どれだけ放出したかのデータも出し渋り続けた。福島第1原子力発電所も、2ヶ月経ってやっと、1号機がメルトダウンしているのを認め、2&3号機もその可能性を示唆した。おい! 3月には何と言っていたか覚えていないのか!


 どうして学者は、金と権力に弱いのか。あるいは、自分の領域に閉じこもってしまうと、社会的な視野を持てなくなって、何が大事かを忘れてしまうのか。科学者の発言だからと言って、鵜呑みにしないこと、納得のいく説明をしているのは誰か、自分の頭で考えること、もうそれなしには私たちの生きる道がない。


 それでも、少しずつ風向きは変わっていて、東京新聞が5月12日に、「電力キャンペーンにモノ申す」として、原子力発電がなくても電力は足りている、電力会社と経済産業省がグルになって、情報を操作している、という、ちょっと初め目を疑うような「過激な」=「正しい」記事が掲載された(東京新聞サイトでは読めないので、以下の方のブログから読めます〜感謝です)。

 http://ch10670.seesaa.net/article/200667254.html


 変えよう! 流れを! もう一度「公害問題」から学ぼう!
posted by さとる at 10:59| 原子力発電