7月14日、東京国際フォーラムで行われた w-inds. のライブに行った。何よりもまず、楽しかった。
最初のMCで、懸命に(なりゆきで?)何度もオーディエンスにコールを呼びかけ、ホール空間全体を盛り上げようとするメンバー3人。そしてそれに応えるオーディエンス。その後ライブが終わるまで、テンションは上がりっぱなしだった。
ライブというのは、オーディエンスとアーティスト(+バックミュージシャン、スタッフ)が一体になって作り上げていくものだと思う。両者の「気」が、あおりあおられ、乗せ乗せられ、いい影響を与えあった時、ライブはその空間にいる全員に最高の快感を与えてくれる。
この日のライブはそれに近いものだったから、終わった時、今までの w-inds. ライブ体験の中でも群を抜いて、気持ちが良かった。
それを象徴するできごとがライブ開始前にあった。
左隣にいた若い女性が、私に話しかけてきたのだ。「男の人が来てくれるのは珍しいんで、うれしいんです、お話ししていいですか?」。もちろんだ。
「いつからライブへ?」「ファン歴は?」……基本的な質問が交わされ、ふたりの間にためらいが少しずつなくなっていく。
彼女は石川県から夜行バスで来たという。弟と妹もファンなんだけど、今回は弟は就職したてで会社を休めず、妹も学校があって来れなくて残念だ……。もっと w-inds. がテレビに出てほしいですよね。テレビに出なくなったところで記憶が止まっている人に出会うとくやしくて……。もう活動してないみたいに思ってる人もいて……。
私も、テレビに出ていないと何もしてないように思い込んでしまうのはおかしいですよね、芸能界/音楽業界は理不尽なことが多いですよね……。などと話をはずませる。
でもこうしてライブを楽しめるだけでも幸せ……彼女はとなりでめいっぱいライブを楽しみ、帰り際に、「話していただいてありがとうございました」と優しいあいさつをしてくれた。
ライブで見ず知らずの人とこんなに穏やかで優しく話ができるなんて、めったにないことだ。こんなファンが支えているライブだからこそ、ホール全体が素敵な雰囲気に包まれるのだろう。
アンコール時のMCで、2階席から、ものすごい大きな声で、そして超高音で叫ぶ目立つ集団がいて、w-inds. のメンバーもそれに気付いて素直にびっくりする。
アーティストによっては、ここで「いじって」ネタっぽく扱うかもしれない。でもメンバーたちの反応は、「明日声が出なくなっちゃうよ〜」「だいじようぶ」だった。こんなに率直にファンを心配するアーティストも珍しい。こんなやりとりが、ホールをさらになごませる。
メンバーたちは、MCが「下手だ」とか「苦手だ」とか言う。確かに、ライブごとにうまく話せるようにはなっているけど、間が空いたり、話が落ちなかったり、かみ合わなかったり、改善の余地はまだまだある。
でも、さりげなくボソッと日常会話のように「明日声が出なくなっちゃうよ〜」なんて言葉が出てくるのも「持ち味」だと思うし、無理して盛り上げようとしてメンバーのからかいやいじりで話を展開していくMCが嫌いな私としては、その素朴さは感じがいい。
それに私は、アーティストは無理にMCで勝負しなくてもいいと思っている。音楽や楽器やダンスや、そのアーティストのもっている才能をめいっぱい発揮してくれれば、それで満足できる。背伸びし過ぎでMCが「痛く」なるよりは、自分たちの表現をしっかりやってくれればそれでいいではないか。
その点で、いつも通り、彼らの表現もまた最高だった。ごめんなさい、前置きだけで前編が終わってしまいました。明日また続きを……。
2009年07月15日
w-inds. が創り出した、とーっても楽しい空間[前編]
posted by さとる at 23:01| w-inds.