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2009年03月11日

「ヴォイス」で向き合う「死」と生き方

 最近、フジテレビ系「月9」ドラマ「ヴォイス」にはまっている。この世の中で、もっとも不可解なものが「死」。自分などは想像するだけで怖くなり、この存在が消えてなくなると考えただけで、いてもたってもいられない気持ちになるくらいだ。そんな私でもこの番組には吸い寄せられ、考えさせられる。


 法医学は、「生」をあくまで求める医学から少し外れて、どういうプロセスを経てある人が「死」に至ったかを探る学問だ。「ヴォイス」では、法医学教室の若いゼミ生5人が、解剖に付される遺体から、死に行く人の、時にはくやしかったであろう、無念だったであろう、伝えたかったであろう気持ちやメッセージを追究していく。


 人間が理由もなく「突然」に死ぬ、ということはありえない。例えばある女性が工員のミスをフォローしようと、長時間残業したために「クラッシュシンドローム(身体が長時間圧迫された後に急に解放されることで起こる)」を起こしたことがわかる。その「面倒見のよさ」「優しさ」がわかっていくことで、遺族の気持ちも癒されていく。

 また、スーパーで転倒したケガがもとで亡くなった女性が、末期のガンだったことがわかる。そしてそれを隠して、夫がひとりでも生きられるように考えられる限りの準備をしていたことが明らかになる。その愛情の深さに、夫は改めて感謝し、生きる力をもらい受ける。

 温情がありすぎたがゆえに借金を抱える男性が事故死に見せかけて自殺して、家族に生命保険金を託そうとする。しかし法医学は、その自殺を明らかにしてしまい、保険金は降りず、家族に泣きつかれる。しかし、お金はもらえなくても、やはり生きるべきだったとしても、その父の家族への想い、死ぬ時に自分が自慢できる仕事の跡が見える場所をわざわざ選んだなどの仕事へのプライドなどがわかったことで、家族たちはお金で買えないものを手にする。


 そんな中で、ゼミ生たちが成長していくのが、ドラマに深みを与えている。死に行く人の「声」を聴く中で人のいろいろな生き方に触れて、法医学の意味を知り、自分の生き方も見つめ直していく。瑛太、生田斗真、石原さとみらがそれを好演し、脇を時任三郎(特に包容力があってカッコいい〜こんな「師」になりたい)や泉谷しげるが固める。台本もよくできている。

 歳を重ねただけではなく、いつどんな事故や事件に巻き込まれるかわからない現代にあっては、今まで以上に「死」を考えざるを得ない。何度も泣きながら、私は残された「生」について考えている。

posted by さとる at 23:54| 日記