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2008年03月07日

大野靖之、高く飛翔する

 ブログを休んでいる間に、シンガーソングライターの大野靖之さんが、大きな飛躍をとげている。「一期一会」(NHK)「NONFIX」(フジテレビ系)等、「素」を出してのテレビ出演も続いているし、学校ライブも予約が増える一方だ。でも何よりも大事なものがある。

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 3月26日にメジャーデビュー後初めてのアルバムを発売することだ。ライブへ行かないと聴けなかった曲たちと、いつもいっしょにいられて、いつでもエンパワーしてもらえるようになるのが、とってもうれしい。

 タイトルは「僕が今 出来ること」。メジャーデビューシングル「心のノート」の新しいヴァージョンや、インディーズ時代の名アルバム「命唄」からの曲もリニューアルされて収録されている。

 ファンへの最高のプレゼントは、14分4秒の「22歳のひとり言」だ。アレンジがなんと、さだまさしのプロデュースやアレンジを筆頭に、ドラマやアニメや映画の曲をたくさん手がけている渡辺俊幸氏。


 大野さんのブログによれば、オーケストラの音を初めて聴いた時、「涙が止まらなかった。溢れ出す感情をおさえることができなかった」という。壮大なのに「繊細で、あたたかく切ない」、映画のような音たち。「僕はこの曲で、初めて泣いた。そう、夢は叶うんだ。この日をどれだけ待っていただろう」と大野さんは言う。

 私はこの言葉だけで、大野さんを信じられる。その音楽が本物であることを確信できる。何のために歌っているのかわからないアーティストが少なくない中で、どれだけ自分の想いを伝えたかったかが、明快にわかるからだ。

 大野さんが「色々と気さくにお話をしてくださった」「とてもあたたかく優しい方」だったと語る渡辺俊幸さんの人がらは、「こちら」(←クリックでとべます)の渡辺さんのブログからも伝わって来る。


 夢は持ち続け語り続ければかなうし、地道にやっていれば、必ず人の輪ができて、支えてくれる人たちが現れて、自分の道が開けていくものだ。自分の体験からもそう思っていたが、大野さんのアルバムが、奇跡のように素晴らしい作られ方をしているのを見ると、ますますその想いを強くする。

 だが、「奇跡」ではない。今まで大野さんがやって来た積み重ねの中に、このアルバムが花咲こうとしているのだ。人間、捨てたもんじゃない、と私はいま自分に言い聞かせている。

 大野さんもたくさん苦しい時期があった。売上枚数だけで評価されることが多い音楽業界にあって、自分の表現したいことと、多くの人に伝わるような方法を探すことと、システムの中で音楽を商品化すること……それらに折り合いをつけられず悩んでいた。

 しかし彼は、ギリギリのところで、安易な妥協も強引な突っ走りもどちらもなく作品を完成させた。「大野靖之」をしっかり保ったまま。これがどれだけ大変なことか。

 プロダクションやレコード会社に「加工」され過ぎて、自分を見失うアーティストは少なくない。その結果、表現がつまらなくなったり、活動を続けられなくなったり、自分が伝えたいことが見えなくなったりして「アーティスト」が「アーティスト」でなくなってしまう。たとえ CD は発売し続けていたとしても、だ。


 そんな離れ業をなしとげて、大野靖之さんのアルバムが出る。ちょっと試聴しただけで(「こちら」から試聴できます←クリックしてください)、身体とこころの「核」に伝えたいものを大事にまたしっかり持っている人は違う、と思わせてくれる。

 私の回りにも、第2の大野さんをめざそうという若いアマチュアミュージシャンがたくさんいる。とにかく売れるためには業界に迎合しなくちゃ、と考える人もいて、私はちょっぴり悲しくなる。

 迎合しなくても、音楽業界で活動していける道を大野さんが照らし出してくれた。大野さんのアルバムはきっと、音楽を志す人たちにも希望と勇気を与えてくれることだろう。


 改めてアルバム発売後に詳しく書いていきたいけれども、大野さんの歌い方はかなり変化しているように思う。学校ライブを毎日のように続ける中で、さまざまな体験を積み重ね、より確実に自分の想いを「伝えよう」という表現に向かっているのではないだろうか。

 とにかくうれしい。ぜひ彼のアルバムから、私たちが人との穏やかで温かいかかわりを取り戻すヒントとちからを受け取ってほしい。

posted by さとる at 00:01| 大野靖之